安倍晋三首相と朴槿恵(パククネ)韓国大統領が、仲介役のオバマ米大統領を交えオランダで初めて会談した。

 密接な関係がある隣国の首脳同士が就任から1年以上たっても対話できないという異常事態はひとまず解消された。

 ただ、米国抜きの日韓首脳会談は実現のめどが立っていない。

 朴大統領は従軍慰安婦問題での日本側の「誠意ある措置」が必要と主張し、「解決済み」とする日本政府の立場と食い違っている。

 北朝鮮は、今回の会談とほぼ同時刻に中距離弾道ミサイル「ノドン」2発を日本海側に発射し、日米韓をけん制した。

 会談では北朝鮮の核・ミサイル開発に対応するため連携強化で一致したが、日韓関係が冷え込んだままでは十分な対応はできない。

 拉致問題解決にも日韓の連携は不可欠で、関係修復は待ったなしだ。首相と朴大統領は今回の会談を機に最大限の努力をすべきだ。

 会談で日韓間の問題は議題にならなかったが、両国関係をここまでこじらせたのは首相の歴史認識や靖国神社参拝が要因だ。

ソース 北海道新聞
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/529532.html
(続)


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