★「25年手入れ不要」の木橋…10年で腐って撤去 千葉
2014年3月27日07時40分

25年間手入れ不要と言われた木造橋が10年ほどで腐食し使えなくなった、として、千葉県野田市は
26日、橋を同市に無償譲渡した都市再生機構(UR)を相手取り、再建築を求める訴訟をおこすと
発表した。橋は現在、主橋梁(きょうりょう)部が撤去され、利用できなくなっている。

木造の「とんとんみずき橋」は、UR(当時は住宅・都市整備公団)が1998年、同市みずき地区に
設置した歩行者用の橋で、全長194メートル、幅4~6メートル。市道をまたいで住宅地同士を結び、
当時は木造橋としては日本で2番目の長さと言われた。

アフリカ産のボンゴシ材を使い、同市によるとURから「25年間、手入れする必要はない」との説明
を受け、2002年に譲り受けたという。しかし同市の点検・調査で、06年には一部腐食が見つかり、
10年にはすべての主桁で断面の30%が腐食していることが分かった。そのため、同年には橋が
全面通行止めとなり、翌11年7月、主橋梁部64メートルをURが撤去した。

木造橋が地域のシンボルだったため、同市はURに再建築を求めてきたが、URから「法的責任を
負うべき根拠がない」との回答が寄せられ、訴訟に踏み切った。訴えでは、再建築のほか、
市が支出した維持管理費476万円も請求する。

根本崇市長は、橋の譲渡前の1999年に、愛媛県でボンゴシ材を使った木造橋が腐食、落下した
事故があったことに触れ「URは、問題があることは分かっていたはずなのに、25年は手入れ
不要との説明のままだった」と批判する。

一方、URは「橋が使用できない状態であることは、遺憾に思っている。市が行う法的措置に適切に
対応したい」とコメントしている。

http://www.asahi.com/articles/ASG3V3H1KG3VUDCB006.html


死神の浮力
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