人間魚雷、悲惨さ忘れまい 「回天」のレプリカ、大分に

2014年4月6日13時52分


旧日本海軍の人間魚雷「回天」の実物大レプリカ(模型)が完成し、訓練基地が
あった大分県日出町大神(おおが)の基地跡地に登場した。町は今年度、基地
跡地を「大神回天訓練基地記念公園」(仮称)として約3500万円かけて整備する。

回天の基地は山口県の大津島、光、平生のほか、敗戦間際の1945(昭和20)年
4月に開設された日出町の大神基地の4カ所があった。大神基地の広さは約25ヘク
タールで、兵員は2千人規模。16機の回天が別府湾で訓練を重ね、待機命令を受け
たが、実際は出撃することなく、敗戦を迎えた。

回天は全長14・75メートル、直径1メートルの1人乗り魚雷。胴体先端部に爆薬を
積み、搭乗員もろとも敵艦船に体当たりする目的で開発された。レプリカは同じ形の
鋼製で重さ約4トン。設計図はなく先端部分の形状を再現するのに苦心したという。

3日にあったレプリカの除幕式では、工藤義見町長が「悲惨な戦争を忘れず平和への
思いを抱いてもらうため、子どもにも見てもらいたい」と語った。レプリカの製作費
約630万円のほとんどを寄付した町内の法人・個人、金属の特殊加工の調査を重ねて
忠実に再現した松本商店(福岡県久留米市)の松本正二郎社長に感謝状を手渡した。

大神地区には、現在も格納壕(ごう)や燃料の圧縮酸素を製造する施設などが残っている。
近くの住吉神社付近には、基地にあった回天神社が移され、大分空港沖で漁網にかかった
回天の機関部がまつられている。町は、回天の水漏れを検査するプールなどがある調整場の
一角約1700平方メートルを公園として整備する。町が土地を購入した上で、駐車場や
休憩所、トイレなどを設けるという。

http://www.asahi.com/articles/ASG4440X8G44TIPE00Q.html?iref=comtop_6_06


るるぶ大分 別府 湯布院 くじゅう’14~’15 (るるぶ情報版(国内))
るるぶ大分 別府 湯布院 くじゅう’14~’15 (るるぶ情報版(国内))